W杯に見る「にわかサッカーファン批判」と既存ユーザーの心理

W杯も8強が出揃い、いよいよ終盤になってきた。今回は優勝候補と言われるチームがグループリーグを突破できずに、いくつかの番狂わせがあった。前回優勝のスペインは勿論のこと、私の応援していたイタリアも予選敗退という結果となった。幸い私は浮気者でアルゼンチンも応援しているため、決勝トーナメントも今のところ楽しく見れているところだ。さて、私自身は日本のJリーグが開幕した1993年には小学生6年生で、小学校のサッカーチームに加入していた。当時からアルゼンチンのファンでもあり、チームのユニフォームを決める際には、アルゼンチン代表のような青白の縦縞を猛烈にプッシュしたほどだ。

さて、昔の話はさておき、今回という日韓W杯あたりから、日本でもサッカー日本代表を応援する人が増えてきたなかで、渋谷のスクランブル交差点で大騒ぎや道頓堀の戎橋からのダイブなど、いわゆるお行儀の悪いファンたちの報道が増えた。そんな中で私自身が気持ち悪いと思っていることがひとつあった。昔からのサッカーファンを自認する方たちの、「サッカーもよくわからないのに、日本代表だけ応援するなんて」、「にわかサッカーファンが、なに騒いでんの?」みたいな批判の声をいくつか耳にする。

確かにお行儀の悪い行為は控えるべきだし、自分の応援するチームが負けたのに、大騒ぎ(スクランブル交差点ではハイタッチが行われていた)するのは、私にも理解しがたい。騒ぎたいだけなんだろうなと思われても仕方がない。

ただ一方で昔からのファンの方が、ルールも分からないのに応援できるの?とか、選手の名前もよくわかってないじゃん!とか批判しているのを見ると、それはそれで違うかなと思ったりもする。

実はこのような話はどこにでもある。

SNSを運営する会社の方とお話をしていると、「新規ユーザーの活性化を阻害している一番の原因は既存ユーザーの態度だ」ということをお伺いした。どういうことかというと、SNS上のとあるコミュニティで新規ユーザーがある質問をする。優しいユーザーは、このページに同じような回答があったよとか、毎回キチンと答えてくれたりする。ただ多くの反応は無視するか、ggrksとか、過去ログをちゃんと読んでから質問しろとか、割りと手厳しい。確かに昔からその場にいたユーザーは過去の経緯も、流れも雰囲気もわかっているわけだから、この自分なりに解釈するその場ならではの雰囲気や流れを壊されるのは、気分のよいものではない。ただ軽い気持ちで質問したユーザーは、憤慨するか、悲しい気持ちになるかして、そのコミュニティではROMに徹するか、二度と訪れることがなくなるだろう。SNSにとっては、一人のアクティブになり得るユーザーを失う可能性もあるわけだから、既存ユーザーのこの態度については、どうすればよいものかとなってしまう。

これは村社会の弊害とでも言うべきか。

新規ユーザー側も、「郷に入れば郷に従え」ということが昔から言われているように、とある場所に入っていくのであれば、そこのローカルルールを少しでも触っておく、ということは必要かもしれない。既存ユーザー側も、見えざるルールをかざすのではなく、ルールを明文化して示しておくことも必要だろう。

ちょっと話は飛躍するが、例えば農村地域では次世代の担い手がおらずに困っているという話を聞く。確かに農業それ自体の魅力の問題もあるだろうが、農業に魅力を感じ一旦農業に足を踏み入れた方が戻ってきてしまうという話も聞く。これは農業そのものもあるが、それ以外にもその地域独特のルールであったりが、あとで分かったりすることも、大きな問題なのではないだろうか。

次回はこのあたり新規参入と既存事業者との隔たりという視点からベンチャーを立ち上げる、立ち上げた場合における事象を考えてみたい。

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